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【株主優待】8282 ケーズデンキに投資する「4つの理由」

疑問をもつネコ
株主優待銘柄に投資する個人投資家の中でケーズデンキが人気みたいだけど、自分のポートフォリオに組み入れた方が良い銘柄なのかな…。

ケーズデンキの株主優待「2つの特徴」

まず最初にケーズデンキに投資すると貰える株主優待の特徴を2つ紹介します。

ケーズデンキの株主優待「2つの特徴」
ケーズデンキで使える買い物券が貰える
1年継続保有で株主優待が2倍に増える

その1:ケーズデンキで使える買い物券が貰える

ケーズホールディングスに投資すると保有株数に応じて、家電量販店のケーズデンキで使える買い物優待券(1,000円割引券)が貰えます。

株式を100株以上保有する株主が対象で、1,000円割引の優待券が年間2枚もらえます。

優待権利確定月は3月と9月の年2回なので、3月に1枚もらえて9月にも1枚もらえるイメージです。

こちらの株主優待券は、1,000円未満の買い物でも使えたり、工事代や修理代、部品代の支払いにも使えるのでかなり使い勝手の良い優待券と言えるでしょう。

その2:1年継続保有で株主優待が2倍に増える

ケーズホールディングスの株主優待は長期保有で拡充を受けることができ、100株保有だと貰える株主優待券が2倍に増えます。

株主優待拡充の条件と還元額は、下記の通りです。

100株保有時に貰える株主優待券
1年未満:年間2,000円相当(2枚)
1年以上:年間4,000円相当(4枚)

500株保有時に貰える株主優待券
1年未満:年間6,000円相当(6枚)
1年以上:年間8,000円相当(8枚)

1,000株保有時に貰える株主優待券
1年未満:年間10,000円相当(6枚)
1年以上:年間14,000円相当(8枚)

他にも3,000株以上や6,000株以上、10,000株以上を保有する株主に向けても株主優待を配布しています。

株主優待の拡充に必要な継続保有期間が1年間と短いことと、株主優待権が2倍となる大幅拡充が受けられることから株主還元に積極的な企業であることが分かります。

ちなみに家電量販店の銘柄としてエディオンも株主優待の長期拡充が充実しています。

100株を保有すると3,000円相当がもらえ、1年以上の継続保有で4,000円相当に、2年以上保有で5,000円相当、3年以上保有で6,000円相当に増える長期拡充があります。

家電量販店では家電製品以外にも日用品や子供のおもちゃなども購入できるので、気になる人はエディオンもあわせてチェックしてみてください。

ケーズデンキに投資する「4つの理由」

次に、ケーズデンキに投資する4つの理由を紹介します。

ケーズデンキに投資する「4つの理由」
1年継続保有で株主優待が2倍に拡充される
1,000円未満の買い物でも使えて便利
下限配当44円の設定により減配リスクが低い
ROE8%達成に向けた自社株買いが続く

本記事の内容は、僕が投資判断を下した理由(記録)であり、投資助言や投資推奨などの意図は一切ありません。そのため、投資判断はご自身で下すようにしてください。

その1:1年継続保有で株主優待が2倍に拡充される

ケーズデンキに投資する1つ目の理由は、株式100株を1年以上継続保有することで株主優待が2倍に拡充されるからです。

株主優待の拡充に必要な継続保有期間が1年と短いことと、還元額が2倍に増えるのは継続保有するメリットがあると言えるでしょう。

100株保有時に貰える株主優待券
1年未満:年間2,000円相当(2枚)
1年以上:年間4,000円相当(4枚)

ケーズデンキの株価が1,500円の時に100株投資して1年以上継続保有した時の総合利回りを計算すると下記の通りです。

ケーズデンキの投資リターン
配当利回り:2.9%(DPS 44円)
優待利回り:2.6%
→総合利回り5.5%

ちなみに500株保有だと100株に対する株主優待の還元額が1,200円相当と大幅に減少するので、最も優待利回りが高くなるのは100株を保有したケースです。

また個人的には、株主優待の権利落ちが3月と9月の年2回に分けられているのも嬉しいポイントですね。

その2:株主優待券は1,000円未満の買い物でも使えて便利

ケーズデンキに投資する2つ目の理由は、株主優待券は1,000円未満の買い物でも使えて便利だからです。

株主優待券での買い物は最低購入金額などの条件が決められているケースが多いです。

例えば、同じ家電量販店であるヤマダ電機に投資すると貰える株主優待だと、買い物1,000円に対して500円割引の株主優待券が1枚使える仕組みです。

そのためヤマダ電機の株主優待券は実質50%割引券であり、株主優待券のみで買い物をすることができません。

他にも上新電機だと1回2,000円以上の買い物につき、200円割引券の株主優待が1枚使える仕組みなので、こちらも実質10%割引券です。

ですがケーズデンキの株主優待券は1,000円未満の商品を購入する時にも使えるので、一般的な株主優待券よりも使い勝手が良いと言えるでしょう。

ちなみに工事や修理、部品などの支払いにも株主優待券は使えるので、利用用途の幅が広いことも魅力ですね。

その3:下限配当44円の設定により減配リスクが低い

ケーズデンキに投資する3つ目の理由は、下限配当44円の設定により減配リスクが低いからです。

そもそもケーズデンキが下限配当を設定した背景はと言うと「2027年3月期にROEを8%以上にすること」を掲げており、ROEの水準を引き上げる方法に株主還元の強化を行う方針だからです。

ケーズデンキの株主還元方針「中期経営計画2027」
総還元性向80%目標、機動的な自社株買いの実施
配当性向40%目標、下限配当44円

このようにケーズデンキが中期経営計画を変更しない限りは、2027年3月期が終了するまでは1株配当金が44円から減配されないことがわかります。

その4:ROE8%達成、PBR1倍割れの解消に向けた自社株買いが続く

ケーズデンキに投資する4つ目の理由は、ROE8%達成、PBR1倍割れの解消に向けた自社株買いが続くからです。

ケーズデンキは中期経営計画の基本方針として、下記の目標と計画を打ち出しています。

中期経営計画「資本効率の向上を図り企業価値を高める」
中長期的にROE10%を目指す中において、中計継最終年度にはROE8%の実現を目指し、PBR1倍割れの解消を目指す
具体的な対策と計画
自己資本の圧縮を図る→機動的な自社株買いと必要に応じた負債調達を実施し財務レバレッジを向上させる

https://www.ksdenki.co.jp/ir/management/plan/

このような中期経営計画を元に、実際はどれくらいの自社株買いを行っているのかを銘柄スカウターで確認すると、下記の通りです。

ケーズデンキの自社株買い
2019年:180億円
2020年:100億円
2021年:200億円
2022年:100億円
2023年:200億円
2024年:200億円

2024年9月時点のケーズデンキの投資指標は、ROEが2.69%、PBRが1倍前後で推移しています。

ROEが2027年の中期経営計画で目標とする8%に未達です。そのため、今後は利益水準の引き上げ、もしくは更なる自己資本の圧縮を目的とした自社株買いを期待できるかもしれません。

ケーズデンキに投資する前に知りたい「2つの懸念」

ケーズデンキの株主優待が魅力的とは言え、貰える株主優待の価値以上に株価が下落してしまっては全く意味がありません。

そこで本パートでは、ケーズデンキに投資する前に知っておきたいつの懸念を確認しておきましょう。

ケーズデンキに投資する前に知りたい「2つの懸念」
配当性向は100%超えで増配余力はなし
業績の横ばいが長く続いており、成長は期待できない

その1:配当性向は100%超えで増配余力はなし

ケーズデンキの配当性向は既に配当性向が100%を超えており、今の利益水準が続くようなら増配はできない可能性が高いです。

具体的に、ケーズデンキのEPS(1株あたり利益)とDPS(1株あたり配当金)の推移を銘柄スカウターで確認すると、下記の通りです。

     EPS  DPS 配当性向
2021年 223円 40円 18%
2022年 164円 43円 26%
2023年 121円 44円 36%
2024年 42円 44円 105%
2025年 69円 44円 64%

ちなみに総還元性向は2023年に133%、2024年に375%と高く、既に1年で稼ぐ利益以上を配当金と株主優待で還元していることが分かります。

もちろんケーズデンキの業績が成長すれば配当性向や総還元性向は下がるため、将来的に増配される可能性があるかもしれません。

ですが家電量販店の業績はどこも伸びておらず、競合他社のヤマダ電機や上新電機、ビックカメラ、エディオンでも厳しい状況が続いています。

そのためケーズデンキのビジネスモデルが大きく変わるようなことがない限りは、業績の成長も期待できないと考えておくほうが無難です。

その2:業績の横ばいが長く続いており、成長は期待できない

ケーズデンキの業績は10年以上横ばいが続いており、今後も成長は期待できない可能性が高いです。

なぜなら、家電量販店には競合他社が多く存在していることに加えて、人口が減り続ける日本においては限られた需要の奪い合いにしかならないからです。

競合他社の家電量販店であるヤマダ電機や上新電機、エディオン、ビックカメラの業績推移を銘柄スカウターで確認してみると、どこの企業も業績は長きにわたって横ばいで推移していることが分かります。

ましてや近年は楽天市場やAmazonで家電製品を購入する人が増えているので、家電量販店で買い物をするお客さんは減る一方です。

ケーズデンキが何かしらのアクションを起こさない限りは業績の成長は見込めないと考えておくほうが無難でしょう。

ケーズデンキの株主優待「3つの注意点」

最後にケーズデンキの株主優待券で注意すべきポイントを3つ紹介します。

ケーズデンキの株主優待「3つの注意点」
1回の支払いで最大32枚まで使える
お釣りは出ない
使用期限は6ヶ月と少し短い
保有株数が増えるほど100株あたりの還元額が減る

その1:お釣りは出ない

ケーズデンキの株主優待券で支払った場合、お釣りが出ません。

記事の最初に「ケーズデンキの株主優待券は1,000円以下の支払いでも使えて便利」と紹介しましたが、そのような使い方をする時はお釣りが出ないことを認識しておきましょう。

その2:使用期限は6ヶ月と少し短い

ケーズデンキの株主優待券の使用期限は6ヶ月と短いので注意して下さい。

株主優待券は権利落ち後の約3ヶ月後に届くので、下記のようなスケジュールになります。

3月権利落ち:株主優待券が6月下旬に届き、使用期限は同年12月末まで
9月権利落ち:株主優待券が12月上旬に届き、使用期限は翌年6月末まで

ちなみに同業他社のエディオンに投資するともらえる株主優待券(エディオンギフトカード)の有効期限は「1年間」です。

このように株主優待券ごとに有効期限が異なるので、使い忘れのないように注意して下さい。

その3:保有株数が増えるほど100株あたりの還元額が減る

ケーズデンキに投資すると貰える株主優待券の優待利回りは100株保有が最も高く、保有株数が増えるほど優待利回りが低下するので注意して下さい。

そこで100株保有と500株保有、1,000株保有した時の優待利回りを確認すると下記の通りです。

100株 優待券4,000円相当
→優待利回り2.6%

500株 優待券8,000円相当
→優待利回り1.0%(100株あたり1,600円相当の優待券が貰える)

1,000株 優待券14,000円相当
→優待利回り0.9%(100株あたり1,400円相当の優待券が貰える)

このようにケーズデンキに投資した時の優待利回りは100株保有が最も高くなります。

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