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売上債権回転率を株式投資に役立てる「3つの方法」

疑問をもつネコ
売上債権回転率を見ることで何が分かるの?数値は高いか低いかだとどっちが良いのかも分からないし、株式投資への活かし方も分からない…。

本記事では、まず売上債権回転率の見方や計算方法などの基礎知識を解説し、その知識を元に株式投資へ売上債権回転率をどのように活かすのかを紹介します。

売上債権回転率は、企業経営の安全性を確認するために重要な指標なので、個別銘柄へ投資する前に必ずチェックしておくようにしましょう。

そこで、上場企業の売上債権回転率を確認したい人は、銘柄スカウターというサイトがオススメです。

売上債権回転率だと過去10期分のデータをラインチャートで表示することができるので、その企業の売上債権回転率のトレンドを簡単に確認することができます。

売上債権回転率は単年で確認するのではなく、少なくとも過去3年間、できれば5から10年間の長期トレンドを見て判断することが大事です。

1年間だけの値だと「何かしらの特殊要因で、売上債権回転率がたまたま低かった年」である可能性があるため、できる限り長い期間で売上債権回転率が上昇傾向にあるのか(もしくは下落傾向)を確認するようにしましょう。

銘柄スカウターは、マネックス証券で口座開設した人ならすべての機能が無料で使えるツールなので、よければお試しください。

売上債権回転率の基礎知識

売上債権回転率とは何か

売上債権回転率は、会社が売上を現金化するスピードを測る指標です。

この指標を使うことで、売上が実際に現金として会社に戻るまでの期間がわかります。

売上債権回転率が高いと、売掛金が素早く現金化されており、資金繰りが良好であることを示します。逆に売上債権回転率が低いと売上金が回収できず、資金が滞るリスクがある可能性を示します。

例えば、売上債権回転率が10の場合、売掛金が平均で年10回現金化されていることを意味します。これが5に低下した場合、現金化に時間がかかっていることを示します。

売上債権回転率を確認することで、資金繰りの効率性とリスクを理解できます。

売上債権回転率の計算方法

売上債権回転率の計算方法は、以下の通りです。

売上債権回転率 = 売上高 ÷ 売上債権平均残高

この式で使用する「売上高」は企業が一定期間(通常は1年)に稼いだ総売上額を指し、「売上債権平均残高」は売掛金や受取手形の平均残高を指します。

売上債権回転率が高ければ高いほど、企業が売上を迅速に現金化していることを示します。反対に、低い回転率は売掛金が長期間未回収であることを示すため、注意が必要です。

売上債権回転率が高いメリット

売上債権回転率とは、会社が売上を現金として回収するスピードを表す指標です。

そのため売掛金が素早く回収される(=売上債権回転率が高い)ほど、会社の資金繰りが改善し、安定した運営が可能になります。

売上債権回転率の期間が短いメリット
回収期間が短いと、資金が迅速に手元に戻るため、以下のメリットがあります。

1. キャッシュフローの改善: 資金が早く戻ることで、支払い義務や新たな投資に即応できます。
2. 経営リスクの低減: 売掛金が未回収のままだと、取引先の倒産などで資金が戻らないリスクがあります。回収期間が短いと、そのリスクを減らせます。
3. 信用力の向上: 資金繰りが安定していると、金融機関や取引先からの信用が向上し、ビジネスチャンスが広がります。

このようなメリットから売上債権回転率を高くすることで、企業はより強固な財務基盤を築くことができます。

売上債権回転率が低いデメリット

売上債権回転率が低い、つまり売掛金の回収が遅いと、以下のデメリットが生じます。

1. 資金繰りの悪化: 売掛金が回収できず、資金が手元にない状態が続くため、支払いが滞るリスクが高まります。特に急な支払いが必要な場合、資金不足で対応が難しくなります。

2. 経営リスクの増大: 取引先が倒産するリスクや、売掛金が回収できなくなるリスクが増します。これにより、企業の財務状況が悪化する可能性があります。

3. 成長の停滞: 資金が不足すると、新しい投資や成長の機会を逃し、競争力が低下します。

このようなデメリットから売上債権回転率が低い企業は、企業の経営が不安定になるリスクが高まります。

売上債権回転率を株式投資に役立てる「3つの方法」

その1:同業他社で比較する

売上債権回転率を見ることで企業経営の健全性を確認することができます。

売上債権回転率が高い企業は、売上金を迅速に現金化できているため、安定したキャッシュフローが期待できます。

逆に売上債権回転率が低い企業は、資金が滞るリスクが高く、経営に悪影響を与える可能性があります。

売上債権回転率が10だから高い(または低い)と、単純に判断せずに、業界平均や競合他社に比べてどれだけ効率的に運営されているかを判断する必要があります。

自動車業界であれば、例えばトヨタ自動車や日産、三菱、スバルなどのライバル会社同士で比較して、相対的に高いのか低いのかを見る必要があります。

売上債権回転率を確認することで、財務の健全性を見極め、リスクを抑えた投資判断が可能となります。

その2:売上債権回転率のトレンドを確認する

売上債権回転率は単年の値で判断するのではなく、少なくとも3年から5年、もしくはそれ以上の長い期間のトレンドを元に判断する必要があります。

その理由は、今年の売上債権回転率が何かしらの特殊要因があってたまたま低かっただけで、昨年や一昨年、もしくは来年の売上債権回転率は高い企業である可能性があるからです。

逆に、売上債権回転率が下がり続けている企業(売上金の回収までの時間が徐々に長期化している)は、経営に何かしらの問題を抱えていることが多いため、注意が必要です。

売上債権回転率を同業他社と比較したい、もしくは数年間のトレンドで確認したいとお考えの方は、銘柄スカウターを活用すると良いでしょう。

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売上債権回転率であれば、過去10期分の値をラインチャートでグラフ化して表示することができます。

銘柄スカウターがあれば売上債権回転率の長期トレンドを確認したり、同業他社と確認することも簡単なので、僕は銘柄スカウターで確認するようにしています。

その3:類似指標と合わせて比較する

売上債権回転率を見るだけでも投資のリスクを下げることができるものの、売上債権回転率だけでは分からないリスク(=数字に現れない)が存在します。

そこで売上債権回転率と類似指標である棚卸資産回転率や仕入債務回転率も合わせて確認することで、さらに投資で損するリスクを下げることができます。

棚卸資産回転率や仕入債務回転率もマネックス証券の銘柄スカウターで簡単に確認できるので、よかったら使ってみてください。

売上債権回転率と棚卸資産回転率の違い
売上債権回転率は、企業が売上から得た売掛金をどれだけ早く回収できるかを示す指標です。これは、会社が効率的に現金を手元に戻せているかを評価します。

一方、棚卸資産回転率は、企業が持つ在庫(商品や材料)がどれだけ早く売れているか、つまり在庫が現金に変わるスピードを示します。高い棚卸資産回転率は、在庫が効率的に売れており、資金が無駄に寝かされていないことを意味します。

つまり、売上債権回転率は「売上金の回収効率」を、棚卸資産回転率は「在庫の販売効率」を示しており、企業の異なる側面を評価する指標です。

売上債権回転率と仕入債務回転率の違い

売上債権回転率は、企業が顧客から売掛金をどれだけ迅速に回収できているかを測る指標です。これにより、企業の資金繰りや経営の効率性がわかります。

仕入債務回転率は、企業が仕入先からの請求書(買掛金)をどれだけ早く支払っているかを示します。回転率が低い場合、企業は仕入れた商品の代金を長期間支払わずに済んでいるため、その分手元に資金を多く残せます。ただし、遅すぎると信用問題が生じることもあります。

つまり、売上債権回転率は「売上金の回収効率」を、仕入債務回転率は「仕入れ代金の支払い効率」を示しており、どちらも企業の資金管理に関わる重要な指標です。

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